014糸くり三人女

 014糸くり三人女

現代語訳:Relax Stories TV



はじめに

『糸くり三人女』は、グリム兄弟による童話の一つで、怠け者の少女が三人の奇妙な女性たちの助けを借りて幸せを手に入れる物語です。この物語は、勤勉さや美しさ、そして約束を守ることの重要性をテーマにしています。


人生の教訓

勤勉さの美徳

物語の中で、女王は勤勉に糸を紡ぐことができる能力を高く評価し、貧しい少女を王子の妻に迎えようとします。勤勉さは美徳であり、努力することが報われることを示しています。


美しさの価値

最終的に、王子は美しい花嫁が糸車を使うことで醜くなることを避けるため、彼女に糸紡ぎをさせないと誓います。美しさもまた重要な価値であることが示されています。


約束を守ることの重要性

少女は三人の女性たちに助けてもらう代わりに、彼女たちを結婚式に招待する約束をします。この約束を守ることで、彼女は幸せを手に入れます。約束を守ることの重要性が強調されています。


助け合いの精神

三人の女性たちは、少女の窮状を見て助けを申し出ます。助け合いの精神が、困難を乗り越えるために重要であることが示されています。

この物語は、勤勉さや美しさ、約束を守ること、そして助け合いの精神といった人生の教訓を教えてくれます。



昔、怠け者で糸を紡ごうとしない娘がいました。それで娘の母親は

「どうしたってお前をその気にさせることはできやしない」と嘆いていました。

ついに或るとき堪忍袋の緒がきれカッとなって母親は娘をなぐりました。それで、娘は大声で泣き出しました。

丁度このときお妃さまが通りがかり、泣き声を聞いたので、馬車をとめ、家に入ると、

母親に、どうして泣き声が道に聞こえるほど娘をなぐっているのか、と尋ねました。

母親は娘の怠け癖をさらけ出すのは恥ずかしいと思い、「娘の心を糸紡ぎから離せないんです。

娘は糸紡ぎをすると何度も何度も言い張るんです。私は貧しいし、亜麻を買うお金がないんです。」と言いました。

するとお妃さまは「私は、糸紡ぎほど聞きたいものはないですよ。

糸車が回っているときはこの上なく楽しいわ。娘を宮殿に連れて行かせて。

私には亜麻が十分あるから、好きなだけ紡がせてあげる。」と言いました。母親はこれに心から満足し、

お妃さまは娘を一緒に連れていきました。宮殿に着いたあと、

お妃さまは娘を上から下まで最上等の亜麻でいっぱいの3つの部屋に案内しました。

「さあ、この亜麻を紡いでおくれ。終わったら、私の一番上の息子と結婚させてあげましょう、たとえお前が貧乏でもね、

そんなことを気にはしていないのよ、お前のひたむきな勤勉さが十分な持参金ですからね。」とお妃さまは言いました。

娘は内心ビクビクしていました。というのは、たとえ300歳まで生きたとしても、断じて、亜麻を紡げなかっただろうからです。

そして毎日朝から晩までそこで座っていました。

ですから、一人ぼっちのとき泣き出して、指1本動かさないで3日間こうしていました。

3日目にお妃さまがやってきて、何も紡がれていないのを見ると驚きました。

しかし、娘は母親の家から離れてとても心を痛めているので始められませんでしたと言い訳しました。

お妃さまはこの答に納得しましたが、出て行くときに「明日は仕事を始めなければなりませんよ」と言いました。

娘はまた一人になったときどうしたらよいかわからず、気がふさいで窓のところに行きました。


すると3人の女が自分の方にくるのが見えました。一人目は広い平らな足をしていて、

2人目はとても大きな下唇をしていたのであごに垂れ下がっていて、3人目は大きな親指をしていました。

三人は窓の前に立ったまま見上げて、「どうしたんだい?」と娘に尋ねました。

娘は自分の悩みをこぼしました。すると、手伝ってあげると言ってくれて、

「もしお前が私たちを結婚式に招待してくれ、私たちを恥ずかしいと思わないで、

それから私たちをおばさんと呼んでくれ、お前の食卓に座らせてくれるなら、

お前に亜麻を紡いであげるよ、しかもとても速くだよ。」と言いました。

「喜んで。さあ入って、すぐに仕事を始めて!」と娘は答えました。それから娘は3人の奇妙な女を入れ、

最初の部屋の場所を空け、そこに3人は座って糸を紡ぎ始めました。一人は糸を引っ張り糸車を足で踏み、

もう一人は糸を湿らし、3人目はその糸をより、指でテーブルをたたきました。

そしてたたく回数ごとに、最も上等に紡がれた1かせの糸が地面に落ちました。

娘は3人の糸くり女をお妃さまから隠しておいて、お妃さまが来たときはいつも大量の紡いだ糸をみせました。

それでお妃さまはいくら誉めても誉め足りないくらいでした。

最初の部屋が空っぽになり、二番目の部屋へ、そしてとうとう3番目の部屋へとりかかり、それもすぐにかたづきました。

それで3人は別れを告げ、「約束したことを忘れないでね、それでお金持ちになるから。」と娘に言いました。

娘が空っぽの部屋と大きな糸の山をみせるとお妃さまは結婚式の命令をだし、

花婿はそのように賢く勤勉な妻をもらうことになるのを喜び、娘をとても讃えました。

娘は「おばさんが3人いて、とてもよくしてくれたので私が幸せなとき忘れられません。



糸くり三人女の物語はこれにて幕を閉じます。また別の物語の世界でお会いしましょう。ぜひ、チャンネル登録やフォロー、コメントなどで応援してくれると嬉しいです。これからも良い作品を届けられるように頑張ります。


𝑅𝑒𝓁𝒶𝓍 𝒮𝓉𝑜𝓇𝒾𝑒𝓈𝒯𝒱

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